いかにして本当に必要な方に保健指導を漏れなく行うのか
業種:建設業 従業員数:15,000人
特定保健指導については、2008年のスタートから様々な形で業務委託をお引き受けしてきて10数年になります。保険者の皆様の疾病予防事業(保健事業)が特に強化されるようになったのは、やはり2008年以降でしたが、中には、それ以前から保健事業を協働させて頂いてきた健保様もあります。
こちらの健保組合様では、特定保健指導が法的に実施される前から、企業様と連携して、従業員の保健指導、健康相談に注力しておられ、その一部をお引き受けしてきておりました。2008年の法施行以降もスムーズに特定保健指導を含める形へ移行し、その後も国の方針に沿った形で保健事業を進化させながら、コラボヘルスを実践しておられます。
とはいえ従業員数が多いので、保健師が足りていないという現状もあり、実施率をしっかりあげていくことには課題も伴います。
いかにして本当に必要な方に保健指導を漏れなく行うか、その優先順位や抽出基準も模索しながら進める中で、国の「データヘルス計画」や「重症化予防対策」の推進を背景に健保組合等医療保険者に求められることも益々多様になってきました。
そのような背景もあって、より重症化の恐れのある対象者を絞り込んで面談することになったわけですが、国全体が課題にする糖尿病、メタボだけでなく、実際には高血圧からの脳卒中やコレステロールと喫煙からくる心臓病なども組織としての見逃せないリスクという傾向もあり、独自の基準で、より必要な方に絞り込んだ保健指導が実施できるようになってきました。
弊社では、従来からオンラインでの健康相談・保健指導も行なっておりましたので、今般のCOVID-19影響下においてもスムーズにオンラインへの切り替えを併用して継続しております。絞り込まれた保健指導対象者の方は「基礎疾患のある方」でもあり、その良好なコントロールはCOVID-19の重症化予防においても重要です。
基礎疾患のコントロールや、血管の健康を維持し、COVID-19でも重症化しやすいとされるハイリスクの方々へ保健事業を継続していくことは、疾病予防に携わる者としてより強い責任を持って進めていく必要性を感じております。